神奈川県議会 平成26年 第二回 定例会-06月25日

神奈川県議会 平成26年 第二回 定例会-06月25日

◆《本会議録-平成26年第2回-20140625-027562-質問・答弁-守屋てるひこ議員-一般質問①県西地域の活性化について②おだわら諏訪の原公園の整備について③再生可能エネルギー等の導入加速化について④人材が不足している分野の職業訓練について⑤民俗芸能の保護について》

〇議長(向笠茂幸) これより日程に従い、審議を行います。
  日程第1、定県第48号議案 平成26年度神奈川県一般会計補正予算外40件を議題といたします。
  これより質問並びに質疑を行います。
  質問の通告がありますので、順次発言を許します。
  守屋てるひこ君。
  〔守屋てるひこ議員登壇〕(拍手)
〇守屋てるひこ議員 自由民主党の守屋てるひこです。
  自由民主党神奈川県議団の一員として、通告に従い、提言を交えながら、順次質問をいたします。
  知事、産業労働局長、教育長におかれましては、明快なご答弁をお願いいたします。先輩、同僚議員におかれましては、しばしの間、ご清聴願います。
  本日早朝、ブラジルで開催されているFIFAワールドカップの日本対コロンビア戦が行われました。最後の最後までサムライジャパンは諦めずにフィールドを駆けめぐりましたが、結果は伴いませんでした。しかし、どんなに苦境に追い込まれても最後まであきらめずに戦う姿は、日本を大いに勇気づけました。
  勝利よりも敗北のほうが多くの教訓を残す場合があります。思い返せば、私が髪をなびかせてサッカーボールを追いかけていたころ、ワールドカップ出場なんて夢のまた夢だったのです。そして、ドーハの悲劇、ジョホールバルの歓喜を経て今日があります。常に前を向いてきた軌跡です。
  県の政策においても、うまくいくことよりも、うまくいかないことのほうが多いかもしれません。しかし、それも貴重な経験となります。うまくいかなければ原因を探り、次につなげる努力を怠らなければ必ず道は開けます。
  私もどんな困難な状況でもあきらめないという決意を胸に、質問に入ります。
  質問の第1は、県西地域の活性化についてです。
  初めに、県西地域活性化プロジェクトについて伺います。
  先日、全国の自治体が大きなショッキングを受けたニュースが報道されました。有識者で構成される日本創生会議の検討会が自治体別の人口の試算を公表し、2040年に全国で896の自治体が消滅の可能性があるとしたからです。県内でも九つの自治体の名前が挙げられ、このうち六つが県西地域の自治体でした。
  我が国では、2005年以降、人口減少社会となり、超高齢社会も迎えました。本県では、都市部を中心に人口は増加傾向にあり、2019年がピークとされておりますが、高齢化はいや応なく進展しています。そして、こうした問題が一番深刻な地域、それが県西地域なのです。
  今も人口が増加している地域では、新たなまちが生まれ、若者や子供などの活気にあふれています。横浜や川崎にいてはなかなか気づかないことかもしれませんが、県西地域では高齢化が誰の目にも明らかな形で顕在化しています。
  特に第一次産業の現場では、担い手が不足し、放棄される農地が増加しています。県西地域に多くあったミカン畑では、成熟した果実が収穫されることもなく、地面に大量に落下しているのをよく目にします。そして、徐々にやぶに覆われ、石垣の間に樹木が育って石垣を割り、大きな自然災害を引き起こしかねない状況も生まれています。私もミカン農家のせがれとして心を痛めております。
  県内の7割を占める森林についても、県による水源林の保全は行われてはいるものの、これまで地域が大切に育ててきた里の山々では、森林整備の担い手が失われ、大きな危機に瀕しています。
  耕作放棄地の増加は、山に住むイノシシや猿と里の距離を短くし、新たな被害を生み出して、数少ない担い手の意欲すら奪っています。
  こうした中で、知事は、未病を治すをキーワードに県西地域の活性化プロジェクトを打ち出し、4月からスタートしています。
  知事が打ち出した未病を治すというキーワードは、当初、病という字の持つイメージが観光地にふさわしくないとか、未病を治すという概念がわかりにくいなどの批判もありましたが、私は、わかりにくい概念だからこそ、県が主体的に取り組むべきとの認識のもと、私も応援団の一人として、さまざまな場に出向いて、いわば未病の伝道師となり、地域の意見を取りまとめるのに一役買ってきたと自負しております。
  プロジェクトにも書き込まれていますが、このプロジェクトは、超高齢社会に立ち向かうため、未病を治すをキーワードに、地域の魅力をつなげて大きな一つの魅力を生み出すことを目指しています。
  私は、このプロジェクトは県西地域が抱える課題に対する的確な処方箋だと考えています。たとえ人口が減少しても、多くの人々が地域の魅力に引かれ、地域を訪れ、地域の資源を体感して、地域を好きになってくれる。それを繰り返すことによって、住む人も訪れる人も元気で長生きできる地域社会をつくること。そのために、食や運動、癒やしにつながる地域の魅力をもっともっと高めていく。このコンセプトに、地域の中でも共感の声が出てきました。
  以前は、未病という言葉に対する拒否反応も多く耳にしましたが、最近では、むしろ、自分たちもこんなことができる、自分の仕事をこんな形で生かせるという民間からの提案がたくさん届くようになりました。
  私は、こうした地域の提案を生かしていくための仕掛け、熱意を実行力に変えていくための県の強力な支援が必要だと考えています。それこそが、県の本気度を示すメッセージなのです。
  そこで、知事に伺います。
  このプロジェクトの方向性には、未病を治して、住む人も訪れる人も健康長寿、未病を治す地域の魅力で産業力をパワーアップと明記されておりますが、このプロジェクトを実施することによって、どういう地域になっていくのか、知事が持っている具体的なイメージ像を伺います。
  また、現在、県西地域のさまざまな団体や企業が、知事が掲げる旗印のもとに集い、さまざまな知恵を出し合い、大きな力になっていこうとしておりますが、こうした動きに対して、県としてどのように支援していこうと考えているのか、伺います。
  次に、新たな観光の核づくり等促進交付金について伺います。
  去る5月23日、本庁舎大会議場において、新たな観光の核づくり等促進交付金の市町村プレゼンテーションが開催されました。私もその一部始終を拝見させていただきました。市町村の意気込みはすごく、会場は熱気にあふれかえっていました。知事も冒頭の挨拶の中で、これから1億円の分捕り合戦が始まる、県政史上例を見ない取り組みであると興奮を隠せないようでありました。
  この交付金は、城ヶ島・三崎地域、大山地域、大磯地域の新たな観光の核づくり認定地域と県西地域が対象とされております。交付金は、この地域を活性化するプロジェクトの早期実現を推進するため、先導的な役割を果たす、すぐれたプロジェクトを県が認定し、その事業費の一部を県が負担するというものであります。これは本年度から始まった事業であります。
  一般的に、県の事業は、事業の目的や効果などを精査し、それに必要な事業費を積み上げて予算化を図っておりますが、この事業は、積み上げ方式の従来型交付金とは異なり、対象となる事業に余り縛りをかけず、使い勝手を高めた事業であります。
  この交付金制度について、私は、事業の熟度が高まっていない状況下において、一定の予算枠を確保したことは、知事の英断であり、熱意のあらわれであると高く評価しております。
  また、プレゼンテーションを実施して事業を認定しようとする手法は、これまでになかったものであり、知事がよく口にする、地元の本気度をはかるという観点からも、市町村の思いが直接県に伝わる機会が設けられたということで、一定の意義があるものと理解しております。
  しかし、今回の取り組みが実施初年度ということを割り引いて考えても、プレゼンテーションを拝見し、また、審査結果と照らし合わせて、幾つか疑問に思うことがありました。
  私は、かねてより、創設から2年以上経過する新たな観光の核づくりと、本年3月に策定された県西地域活性化プロジェクトとの間には、取り組みの熟度に少なくない開きがあること、また、地域の活性化という共通点はあるものの、地域づくりの方向性が異なる点もあり、この二つの地域プロジェクトは、それぞれ別の事業とすべきであるとの意見を述べてきました。
  プレゼンテーションを拝見したところ、やはりこの心配は現実のものとなってあらわれました。新たな観光の核づくりに関する提案は、しっかりとしたコンセプトがありましたが、県西地域活性化プロジェクトについては、少し状況が異なっていると感じました。この違いは、決して地元の本気度の違いではなく、事業の準備期間に大きな差があったためだと私は捉えております。
  プレゼンテーションという手法は、全ての提案が同じ土俵に上がって、それぞれの考えを直接主催者に伝えることができるという点で、公平な仕組みと言えるものであり、社会で広く採用されている手法でありますが、この反面、事業の内容以外に、その場での印象やプレゼンテーションの技術的な仕上がり次第で評価が決まってしまうというデメリットもあります。
  事業認定において大切なことは、そのプロジェクトの内容や効果をしっかりと審査することだと思います。だからこそ、事業の先進性、地元の本気度、事業の効果、独創性・斬新性を事業の評価軸に置いたのだと思います。
  知事におかれては、ぜひとも今回の交付金で採用した手法を丹念に検証し、地域の活性化につながるすぐれたプロジェクトを効果的に支援するよう、きめ細かな設計図を描き、次につなげていっていただきたいと考えております。
  そこで、知事に伺います。
  今回の交付金の審査を通じて、新たな観光の核づくりと県西地域活性化プロジェクトを一緒にしたことについて、どう捉えているのか。また、プレゼンテーションという手法を用いたことについて、どのようなメリットがあり、どのようなデメリットがあると感じたのか、あわせて伺います。
  質問の第2は、おだわら諏訪の原公園の整備について伺います。
  県西地域活性化プロジェクトでは、スポーツ普及促進の具体的な取り組みの一つとして、おだわら諏訪の原公園において、未病を治すヘルスケアパークの推進が位置づけられており、地元としても大いに期待しているところであります。
  おだわら諏訪の原公園は、県立都市公園の適正な配置バランスなどを考慮して計画された県西地域の核となる公園です。
  この公園は、里山の自然や生活文化の触れ合いを通じてさまざまな体験ができるなど、多くの方々に親しまれているとともに、災害時の防災機能を持った公園としても整備が進められております。現在、全体を3区域に分けて、そのうち、第1期区域の整備が平成9年度から進められており、この区域の完成も近づいてまいりました。
  県西地域活性化プロジェクトにおけるヘルスケアパークの位置づけなどを契機として、第2期区域も既に測量に入っており、第1期区域に続けて整備していただきたいと考えておりましたが、今年度、第2期区域に関する予算計上が見送られてしまいました。今年度からスタートした県西地域活性化プロジェクトを推進していこうとする、その第一歩が出ばなをくじかれてしまったことは残念でなりません。
  また、地元からは、世代間交流を図り、生きがいを感じて楽しく健康づくりができるヘルスケアパークだからこそ、公園内にパークゴルフ場やドッグランの整備を、また、防災機能の充実を求める声などがあります。
  現在の公園整備のコンセプトとして、とりわけパークゴルフ場やドッグランの整備をといった意見について取り入れる要素が少ないことは承知をしておりますが、ヘルスケアパークを打ち出したのであれば、県民の声を反映した基本計画を策定するべきであると考えます。
  そこで、知事に伺います。
  おだわら諏訪の原公園の整備について、ヘルスケアパークの考えをどのように取り入れて公園整備を進めていこうとしているのか。また、第2期区域の整備について、どのように取り組んでいこうとしているのか、伺います。
  質問の第3は、再生可能エネルギー等の導入加速化について伺います。
  再生可能エネルギーの導入を加速化するために、知事就任後、本県はこれまで太陽光発電の普及を主体に先進的な取り組みをしてきました。
  例えば、平成23年度から、かながわソーラーバンクシステムで太陽光発電設備の設置プランを公募して登録し、かながわソーラーセンターで紹介や相談を行ってまいりました。この取り組みは東京都や山梨県などにも波及し、全国の範となっております。
  また、平成24年度には県有施設の屋根貸し太陽光発電事業を開始し、その後、全国の130を超える自治体でこのビジネスモデルが導入され、民間施設にも普及しつつあると聞いております。
  こうした中で、地域が主体となって太陽光発電の普及に取り組む新たな動きも始まっております。
  私の地元、小田原では、地域の企業が出資して、ほうとくエネルギー株式会社を設立し、その事業の一環として、ほうとくソーラー市民ファンドを立ち上げました。小田原市の公共施設の屋根などを借りて、太陽光発電設備を設置する費用を地域の皆さんからの出資により調達し、事業の収益を配分する仕組みであります。1口10万円で1,000口募集したところ、募集期間を大幅に前倒しして、予定金額に達しました。エネルギーだけでなく、資金の地産地消も実現できる取り組みであり、市民の関心も高く、定着してきていると評価しております。
  我々議会も、これらの動きに連動しました。昨年の第2回定例会において、我が会派と公明党、県政会の3会派のプロジェクトチームが提案し、全会一致で可決成立した「神奈川県再生可能エネルギーの導入等の促進に関する条例」は、今期初の議員提案条例として、また、東日本大震災後、初となる再生可能エネルギーの導入促進を図る条例として全国の注目を浴びました。
  本条例に基づき本年4月に策定した、かながわスマートエネルギー計画では、その基本政策において、再生可能エネルギー等の導入加速化や地域の特性を生かしたスマートコミュニティーの形成など、五つの基本政策に沿って施策を展開するとされております。
  また、国も4月に新しいエネルギー基本計画を閣議決定しました。再生可能エネルギーについては、2013年から3年程度、導入を最大限加速していき、その後も積極的に推進していくと、基本的な方向は示しましたが、新たな数値目標は設定されておらず、具体的な施策も示されておりません。
  本県においては、再生可能エネルギー等の導入加速化について、これまでも先進的な取り組みを展開してきたところであり、今後もスマートエネルギー計画に盛り込んだ具体的な施策を積極的に推進し、全国を先導していくことが重要ではないかと考えております。
  そこで、知事に伺います。
  かながわスマートエネルギー計画の基本政策の一つに掲げた再生可能エネルギー等の導入加速化について、計画のスタート年である今年度はどのように取り組んでいこうとしているのか、伺います。
  質問の第4は、人材が不足している分野の職業訓練について伺います。
  厚生労働省が発表した平成26年4月における全国の有効求人倍率は1.08倍であり、17カ月連続で上昇したところでありますが、本県の有効求人倍率は0.79倍と、1倍に達しておりません。つまり、求職者数が企業からの求人件数を上回っており、職を求める人にとっては、厳しい状況が本県では続いております。
  一方で、新聞報道等によれば、建設業や介護サービス、保育の分野は、企業からの求人件数が求職者数を上回る人手不足の状況にあります。
  例えば、建設分野では、公共工事等の入札に人手不足のため企業が応札できず、不調になるケースがふえている状況です。こうした状況が続くと、建設分野においては、震災復興や五輪関係の工事に影響が出てくることも懸念されるところです。
  また、介護分野では、超高齢社会において、介護サービスに従事する人材が大幅に不足することが見込まれております。
  さらに、保育分野では、人材不足により保育の受け皿の整備が進まないことによって、国の成長戦略の中核である女性の活躍推進の実現が困難な状況になるなどの影響も懸念されております。
  こうしたことから、これら人材が不足する分野における人材確保は喫緊の課題でありますが、建設、介護、保育の分野に求められる人材には、それぞれ技能や資格が求められることから、他の業種からの離転職者がこれらの分野に就職することは容易ではないという事情があると聞いております。
  こうした中、県では、職業技術校等において、就職に必要な技能・技術を身につけてもらうため、さまざまな分野の職業訓練が実施されておりますが、建設、介護、保育の分野における深刻な人材不足を解消するために、職業技術校等における職業訓練により、離転職者の方々にこうした分野で求められる技能や資格を習得していただくことは有効な対策の一つだと考えます。
  そこで、産業労働局長に伺います。
  県では、建設、介護、保育といった人材不足分野の職業訓練について、どのように取り組んでいこうとしているのか、伺います。
  質問の第5は、民俗芸能の保護について伺います。
  本県には、地域の伝統と風土を生かしたさまざまな民俗芸能があります。私の地元、小田原には、国の重要無形民俗文化財に指定されている、相模人形芝居や県の無形民俗文化財に指定されている、寺山神社の鹿島踊りといった大変貴重な民俗芸能があります。
  私が事務局長を務める神奈川県議会文化芸術振興議員連盟では、昨年11月に小田原民俗芸能保存協会と、今年6月に神奈川県民俗芸能保存協会と意見交換をいたしました。この意見交換の中では、指導者の不足や、あすの活動を担う若者の不足、活動の場の不足、そして活動のPRの不足、さらには、安定的な財源の確保に苦労されているといった声が寄せられました。
  中でも、指導者や後継者の不足については、短期的な取り組みで改善を図ることは難しく、中長期的な取り組みが必要であり、そこには県や市町村が地域との連携を強化していく必要があると考えます。
  先ほど申し上げた神奈川県民俗芸能保存協会は、県域の民俗芸能活動を支援する組織として、80を超える団体で構成されております。この協会は、県内に伝承される芸能を紹介するかながわ民俗芸能祭を開催するなどの有意義な活動を行っております。
  こうした活動を行う民間活動団体と行政が連携を深め、指導者や後継者の不足の状況を少しでも改善できたらと考えております。
  民俗芸能には、地域の自然観や人生観、歴史や美意識が組み込まれており、人生を豊かで実りあるものとする力があると考えております。また、人口が減少する社会だからこそ、民俗芸能を保護していく必要があると痛切に感じております。
  そこで、教育長に伺います。
  本県の貴重な民俗芸能を継承していくためには、指導者や後継者の育成・確保が不可欠と考えますが、今後の民俗芸能の保護について、どのように取り組んでいこうとしているのか、伺います。
  以上で、私の1回目の質問を終わります。
  ご清聴ありがとうございました。
                               〔拍 手〕
  〔知事(黒岩祐治)発言の許可を求む〕
〇議長(向笠茂幸) 黒岩知事。
  〔知事(黒岩祐治)登壇〕
〇知事(黒岩祐治) 守屋議員のご質問に順次お答えしてまいります。
  県西地域の活性化についてお尋ねがありました。
  初めに、県西地域活性化プロジェクトについてです。
  まず、県西地域の将来像についてです。
  私は、今後、急激に進んでいく超高齢社会に立ち向かうために、ヘルスケア・ニューフロンティアを提唱しました。これは未病を治す神奈川モデルの提示であり、この新しい概念を目に見える形にして国内外に広めていくことが、県政の最重要課題の一つだと考えています。
  そうした中で、県西地域には、海・山の豊富な食材、森林や温泉の癒やし、きれいな空気と水など、未病を治すことにつながる資源が何でもそろっています。そして、それが大都会のすぐ隣に存在するという類いまれなエリアでもあります。
  私は、県西地域は未病を治すことが全て体験できる未病の戦略的エリアになれる。そうなれば、国内外に大きくアピールすることができ、人も金も呼び込め、地域の活性化も図れると考えました。
  県西地域活性化プロジェクトはそれを実現するために何をなすべきか、地元の皆様方とともに考え、ともにまとめた実行計画です。この中には、食の基盤である農林水産業を活性化し、未病を治す体験により、多くの人を呼び込む、そして、未病に関連する新たな産業の誘致や、まちづくりにまで及ぶプロジェクトが盛り込まれています。
  私は、このプロジェクトによって、県西地域が未病を治す世界に冠たるエリアとなって活性化することで、人口減少社会に対応するとともに、さまざまな世代が地域の魅力に引きつけられ、住み続けていく、超高齢社会のモデルとなる地域になってほしいと考えています。
  次に、団体や企業の取り組みへの支援についてです。
  地域の活性化は、民間が参入し、持続的に活動するようにならなければ本物にはなりませんが、それをつくり出すには、地元の本気度が必要です。
  今回の交付金では、地域の活性化については、地元市町村も民間も地域が一体となって取り組んでいただきたいとの考え方から、民間の取り組みについては、地元の自治体が連携するものに限り、交付対象にしました。県西地域活性化における民間支援についてはこれが基本ですが、今後、プロジェクトの担い手として、県と市町と民間との役割を整理する中で、支援のあり方を改めて検討することは必要だと考えています。
  次に、新たな観光の核づくり等促進交付金についてです。
  まず、新たな観光の核づくりと県西地域活性化プロジェクトを一緒に審査したことについてです。
  この二つのプロジェクトは、コンセプトは異なりますが、それぞれの地域のポテンシャルを最大限に生かして地域をマグネット化し、人や物を呼び込んで地域の活性化を図るという最終の目標は同じです。
  また、私は、地域の活性化については、地元が本気になって盛り上がれば民間の投資を呼び込める、そして、地域間で競い合うことがアイデアを生み、事業を磨き上げる近道であると考えています。
  このたびの交付金はこうした考えに基づき、二つのプロジェクトを一緒にして事業を選抜する交付金として創設したものです。
  今回、二つのプロジェクトにかかわる大変多くの市町村に参加していただき、厳選することになりましたが、それだけに地元の本気度を高めることや、事業の深化につながったのではないかと思っています。
  ただ、市町村からは、二つのプロジェクトは別にしたほうがよかったというご意見もいただきましたので、今後はより効果的な支援策となるよう検討してまいります。
  次に、プレゼンテーションのメリット・デメリットをどう感じたかについてです。
  私は、今回のプレゼンで、どの提案からも、これまでに感じたことのない地元の熱意や、やる気を感じ取ることができました。また、工夫を凝らした資料や発表者の皆さんの熱のこもった話しぶりからは、それぞれの地域の思いがダイレクトに伝わってきました。これが書類審査では得られないプレゼン審査のメリットだと考えています。
  また、どの市町村もプレゼンに勝ち抜くという目標ができ、全力を挙げて準備したことで、地元の本気度がさらに高まり、また、提案事業にも磨きがかかって、より深化したのではないかと感じました。これもプレゼンのメリットであり、この点については、市町村からも同様の評価をいただいています。
  ただ、市町村からは、審査の実施時期やプレゼンの時間配分などに関してご意見もいただいており、こうした課題があると認識していますので、今後は今回の結果をしっかりと検証し、よりよい手法となるよう検討してまいります。
  次に、おだわら諏訪の原公園の整備についてお尋ねがありました。
  おだわら諏訪の原公園は小田原市北西部の丘陵地に位置し、身近な里山の自然環境を生かした触れ合いと体験の場を創出する計画面積約65ヘクタールの都市公園です。現在、第1期区域の約17ヘクタールの整備に取り組んでおり、パークセンターや展望広場などが完成し、約15ヘクタールを開園しています。
  県は、県西地域の自然や食材などの魅力を生かして、未病を治すをキーワードに新たな活力を生み出す県西地域活性化プロジェクトを昨年度末に策定しました。このプロジェクトにおいて、おだわら諏訪の原公園では、さまざまな施設や環境を生かし、世代間交流を図りながら、生きがいを感じて楽しく健康づくりができるヘルスケアパークを推進することとしています。
  具体的には、食につながる収穫体験の実施、体力に応じて楽しく健康になれる運動器具の設置、花植えのボランティアなど、社会参加できる機会の提供などに今年度から取り組みます。
  今後の整備については、まずは第1期区域について、平成28年度末までの完成を目指して整備を進めます。第2期区域については、ヘルスケアパークとして求められる公園の機能について、地域の方々や公園利用者との懇談会など、さまざまな機会を捉えてご意見を伺いながら、計画づくりに取り組んでまいります。
  最後に、再生可能エネルギー等の導入加速化についてお尋ねがありました。
  かながわスマートエネルギー計画では、再生可能エネルギーのうち、県内の導入ポテンシャルが最も大きい太陽光発電の普及拡大に、引き続き重点的に取り組むこととしています。
  太陽光発電のこれまでの普及状況を見ると、工場等の事業所への導入がおくれています。その理由は、施設の屋根が太陽光パネルの重さに耐えられないケースが多いためです。
  そこで、本年度から、従来の太陽光パネルが設置できない施設等に、薄くて軽い薄膜太陽電池の普及を図るプロジェクトを推進することにしました。この薄膜太陽電池の新たな利用を広げるため、企業からアイデアを募ったところ、6月16日までに11のプロジェクトが提案されました。
  提案の内容は、工場を初めとするさまざまな施設の屋根への設置に加え、建物の壁面、道路や鉄道等ののり面への設置など、多様な用途にわたっています。今後、選考委員会を開催してプロジェクトを採択し、実施を支援いたします。そして、神奈川から薄膜太陽電池の新たな市場を創出していきます。
  また、住宅への導入を一層促進するため、今年度から新たに複数住宅の屋根貸し太陽光発電モデル事業に取り組んでいます。
  住宅に設置される太陽光発電設備は規模が小さいことなどから、屋根を借りる発電事業者にとっては、事業の採算性を確保することが困難でした。そこで、特定の地域の多数の住宅に、同じ太陽光パネルを集中的に設置してコストダウンを目指す、モデル事業を実施することにしました。
  そして、発電事業者から賃料等の提案を募り、結果的に屋根を貸す住民の皆さんは契約期間中に90万円程度の賃料を受け取るという画期的なプランが採択されました。現在、そのプランを住民の皆さんに提示し、屋根を貸す意向を調査しているところです。
  このモデル事業の実施を通じて、コストの削減効果等を検証し、その結果を広く発信することにより、複数住宅の屋根貸しの普及を図っていきます。
  私からの答弁は以上です。
  〔産業労働局長(蛯名喜代作)発言の許可を求む〕
〇議長(向笠茂幸) 蛯名産業労働局長。
〇産業労働局長(蛯名喜代作) 産業労働局関係のご質問にお答えします。
  人材が不足している分野の職業訓練についてお尋ねがありました。
  神奈川労働局の調査によると、4月現在の本県の有効求人倍率は0.79倍で、全国水準を大きく下回る状況が続いています。しかしながら、お話のありました分野の有効求人倍率は、建設が3.66倍、介護が2.15倍、保育士が1.38倍と、いずれの分野も人材が不足している状況です。
  こうした建設や介護、保育の分野で働くためには、専門的な技能や資格が必要です。このため、他の業種からの離転職者が直ちにこれらの分野へ就職することが大変難しくなっています。また、必要な技能や資格を習得するためには、一定期間、生計を維持しながら養成施設等へ通うことが必要であり、経済的負担を伴います。
  そこで、県は、こうした分野において、離転職者を対象として、訓練終了まで雇用保険を受給できる職業訓練を実施し、技能や資格の習得を支援してまいります。
  具体的には、建設分野では、求人ニーズの高まっている型枠や鉄筋などの技能の習得訓練を、今年度中に職業訓練法人等へ委託して実施します。
  また、保育の分野については、資格が取得できるよう、来年度から保育士養成施設への職業訓練の委託を行います。
  なお、介護分野については、東西の総合職業技術校において、介護用電動ベッドなどの訓練機器を整備した上で、介護福祉士などの養成に従前から取り組んでいるところです。
  このように県の職業訓練を充実することにより、一人でも多くの離転職者が人材の不足している分野へ就職できるようにしてまいります。
  私からの答弁は以上です。
  〔教育長(桐谷次郎)発言の許可を求む〕
〇議長(向笠茂幸) 桐谷教育長。
〇教育長(桐谷次郎) 教育関係についてお答えします。
  民俗芸能の保護についてお尋ねがありました。
  神楽や人形芝居などの民俗芸能は、それぞれの地域の豊かな自然や歴史、文化の中で生まれ、世代から世代へと伝えられてきた県民の貴重な財産です。
  教育委員会では、その中で、時代的価値を有するなど、特に重要なものを県指定無形民俗文化財に指定し、保護しています。
  そして、その一環として、民俗芸能を守る活動に取り組んでいる団体に、伝承者を養成する事業などを対象とした財政的支援を行ってきました。また、県のホームページで、県指定無形民俗文化財一つ一つの活動を写真なども用いて県民に広く紹介しています。
  一方、民俗芸能を取り巻く状況を見ますと、少子・高齢化や地縁的なつながりの希薄化などにより、指導者や後継者が不足しており、その育成が大きな課題となっています。
  こうした課題を解決するためには、まず、民俗芸能のよさを多くの県民の皆さんに知っていただき、そして民俗芸能を守る活動につなげていくことが大切です。
  そこで、今後、各種民俗芸能等の公開や啓発事業など、後継者の育成・指導に寄与する活動を行っている神奈川県民俗芸能保存協会のご意見を伺いながら、指導者の育成やその魅力をPRする方法について検討してまいります。
  例えば、県庁本庁舎の公開時に大会議場で民俗芸能を披露していただくことも大きなPRになるのではないかと考えています。
  教育委員会としては、関係団体の皆さんと連携を密にし、民俗芸能の保護に努め、その価値を神奈川の次の世代へと伝えてまいります。
  以上でございます。
  〔守屋てるひこ議員発言の許可を求む〕
〇議長(向笠茂幸) 守屋てるひこ君。
〇守屋てるひこ議員 時間の関係もありますので、自席からの発言をお許しいただきたいと存じます。
  知事、教育長、産業労働局長、ご答弁ありがとうございました。
  1点、知事に再質問をさせていただきます。
  県西地域活性化プロジェクトでございますけれども、これは16本のプロジェクトで構成されております。当然のことながら、県だけでこのプロジェクトが実施できるということではありません。言いかえれば、できるだけ多くの企業や団体の方に、この事業の実施主体、言いかえればプレーヤーになっていただかなければ、この県西地域活性化プロジェクトというのは絵に描いた餅で終わってしまいます。
  このため、県としては、プレーヤーが抱える問題を一緒になって考えるとか、もしくは、プロモーションの部分を県がやりますよとか、いろいろ、そういう取り組みの支援が必要かというふうに考えます。それが次につながる未病を治す地域ですよという、そういう土壌をつくっていくことになると私は考えますが、知事の考え方を伺います。
  〔知事(黒岩祐治)発言の許可を求む〕
〇議長(向笠茂幸) 黒岩知事。
  〔知事(黒岩祐治)登壇〕
〇知事(黒岩祐治) 県西地域活性化プロジェクトについての議員のご提案を承りました。
  私は常々、行政は何をするべきなのかと考える中で、土俵をつくることだということを考えておりました。そして、未病という土俵をつくったという中で、今、非常にいい言葉をおっしゃったなと、土壌をつくるのだと、土壌をつくるというのも非常に重要な行政の役割だというふうなことを感じました。
  そのために、この県西地域活性化プロジェクト、できる限り多くの地元の皆さん、行政、団体、金融機関、そうした方を巻き込んだ形で県西地域活性化推進協議会というものをつくりました。これが大きな土壌づくりのプレーヤーになってくるものだと思っております。
  この協議会のもとには、個別のプロジェクトを進めるために関係団体・企業などで構成する部会といったものも設けるようにしておりまして、そんな中で、この土壌づくりをしっかりと進めていきたいと考えているところであります。
  答弁は以上です。
  〔守屋てるひこ議員発言の許可を求む〕
〇議長(向笠茂幸) 守屋てるひこ君。
〇守屋てるひこ議員 ご答弁ありがとうございました。
  それでは、何点か要望を述べさせていただきます。
  まず、今ご答弁いただいた県西地域の活性化プロジェクトです。
  昨年1年間ずっと議論してきたわけで、いよいよ今年の4月、待ちに待ったスタートの年というふうに私はわくわくしております。未病を治すというのは、黒岩カラーが本当に前面に出てきているわけでございまして、先ほどもお話ししたように、これに呼応するようにいろいろな団体の動きが出てきました。
  しかし、まだこれが大きなうねりにはなっていないのですね。少し様子を見ていたり、もしくは自分は何をしたらいいんだろうというふうに、ちょっと引いて考えている方もいらっしゃる。これはまだ実施して間もないですから、しようがないことだと思いますけれども。ですから、これからも知事には、ぜひいろいろなところで知事の具体的なイメージ像をどんどん共有を図っていただく、そういうことの発信を高めていただきたいと思います。
  県西地域はいろいろな資源がありますから、見方によって、イメージ像が変わってくると思うのです。でも、より大きなイメージ像を掲げることによって、それこそ、知事の旗印のもとに集まっていく、そういう仕組みをとっていただきたい。
  たまたま、今週の土曜日には知事が、県西地域の青年団体がJNETというのを構成しておりまして、そこで講演をするということを聞いております。知事の講演後にパネルディスカッションがございまして、私がそのコーディネーター役を引き受けているわけですけれども、こういった機会も通じて、イメージの共有を図る取り組みということにぜひ取り組んでいただくよう要望いたします。
  次に、新たな観光の核づくり等促進交付金について申し上げます。
  私は、今回の取り組みは総論としていい取り組みであったというふうに思いますが、初めてだったから、いろいろわからない中でやった部分があると思うのです。そこはしっかりと検証していってもらいたい。
  当然、制度ですから、どこから見ても100%ということはないと思うのです。いいところはどんどん伸ばしていただいて、そして、デメリットの部分は皆さんの意見を聞いて修正していく。特にさっきのご答弁でもありましたように、実施時期ですね。今年は5月だったわけですけれども、市町村も予算をいつ編成したらいいのかとか、民間団体が参入するとなると、役所の単年度の会計の中では当てはまらない事業というのもこれから出てくるかもしれません。そういうこともぜひ念頭に置いて制度の設計をつくっていただくよう要望申し上げます。
  そして、この新たな観光の核づくり交付金は、まだまだいっぱいネタが出てくると思います。今年は準備の時間がなかったという声を私も聞いておりますので、ぜひこれは次につなげていっていただきたいというふうに思います。
  次に、おだわら諏訪の原公園の整備について申し上げます。
  公園の使い方というのは、本当に多種多様ですよね。犬の散歩をする人とか、体操をする人、お弁当を食べる人、もしくは芝生に寝ころんで子供とかと遊んでいる、本当にいろいろな公園の使い方があります。
  そして、ヘルスケアパークというと、どうもマスコミのイメージですと、健康器具を置いて、そこで体操をしてくださいみたいなイメージがあるのですが、それはそれで一つのヘルスケアパークだと思うのですけれども、やはりコンテンツをどう充実していくかだと思います。
  そして、公園の使い方というのも提案をしていく、そして、みんなでヘルスケアパークをつくっていきましょうという流れがぜひ必要だと思いますので、その際には、基本計画をこれから2期工区についてはつくっていかなければいけないと思うのですけれども、いろいろな懇談の場をつくっていただくというご答弁もありました。ぜひ一方通行で意見を聞くのではなくて、ともに考えて利用者の目線でヘルスケアパークというのをつくっていただくよう要望させていただきます。
  そして、2期の推進ということも、県西地域活性化プロジェクトは2020年という一つの目標で、諏訪の原公園全体は2020年までやるというのは、これはもう物理的に無理かとは思いますけれども、ぜひ事業の早期実施ということも要望を申し上げさせていただきます。
  そして、再生可能エネルギー等の導入加速化について申し上げます。
  今年度、いろいろ薄膜太陽光電池とか、複数住宅の太陽光発電設備、これも新たな取り組みとして期待をしているところですけれども、先ほど質問の中でも申し上げました市民ファンドの取り組み、これは小田原の中で、関係者の話を聞くと、こんなに市民の反響があるとは思わなかった。何しろ予定の募集期間を前倒しして目標金額に到達したわけですから、市民の関心が高い。エネルギーだけでなく、お金も地域で回していきますという仕組みですので、第二、第三のいろいろな取り組みが私は出てくるのだと思います。その際には、ぜひ県からのご支援をしてくださるよう要望を申し上げます。
  そして、民俗芸能の保護について申し上げます。
  民俗芸能の保存、継承活動を行っている方と、私も何回か意見交換をさせていただきました。そこでいろいろ出てきたのが、言葉はいろいろありましたけれども、私が受け取ったメッセージは、県の姿勢が見えないという、なかなか厳しいご意見でした。
  県の財政事情は皆さんご存じなので、あれもやってください、これもやってくださいという財政的な支援をお願いするのは、私は差し控えますよとその方はおっしゃっていただいたのですけれども、それは私に対するメッセージでもあったのですが、まず我々の活動に関心を持ってください、公演会をぜひ見に来てください、発表会もあちこちでやっています、ご案内はたくさんしますからというのをいただいたのです。
  翻って、私もなかなかそういう活動に参加するという機会が少なかったという反省をいたしまして、全部1日いるというのは私も難しいのですけれども、少しの時間でも捉えて、なるべく活動に参加するようにしております。
  この前も、実はそれを目的に行ったわけではないのですが、たまたま行った会場で、小田原市の民俗芸能保存協会の総会というのがやられていたのです。看板が掲げてあったので、私も飛び込みで行ったら、守屋さん、よく来てくださいました、私の話を聞いてください、私もこんなことがありますと、そういうのがあるのです。実はそういうコンタクトをとるということを非常に求めているのだというふうに私は思いました。
  地域のアイデンティティーを掘り起こしていく、これは人口が減少する時代だからこそ、その地域の宝に光を当てるという事業は大切なことだと思います。これも人口減少社会に対する処方箋だというふうに私も思っておりますので、まずは相互理解を深める取り組みを進めていただくよう要望させていただきます。
  以上で私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

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